はじめに

仮想通貨の法的な取り扱いは国によって大きく違います。また、試行錯誤しながら急激なスピードで法整備が進んでいます。

主要な国々の仮想通貨の法整備はどうなっているのか見ていきましょう。

世界の仮想通貨の法律その1:日本

日本では世界に先駆けて仮想通貨の法整備が進んでいてる国と言えます。そのため各国が日本政府に対する動向に注目しています。

日本では2017年には仮想通貨法が成立し、仮想通貨が決済方法のひとつとして認められました。

それまでは仮想通貨は「物」と同じと考えられていたため、仮想通貨を購入すると消費税が課税されていました。

世界の仮想通貨の法律その2:アメリカ

アメリカでは、仮想通貨は通貨ではなく資産であると方向付けられています。そのためビットコインによる支払い収入にはキャピタルゲイン税が適用されます。

また、ビットコインのマイニングは活動時点での市場価格により課税されるとし、そうしたガイダンスは遡って適用されるとしています。

まだまだ仮想通貨に対して政府は慎重な姿勢をみせています。一方でブロックチェーンを開発するスタートアップは増えており、今後のアメリカの動きに注目です。

世界の仮想通貨の法律その3:中国

中国では仮想通貨市場が盛り上がっていましたが、政府がICOへの規制を発表。その流れで多くの取引所への規制へと発展し、仮想通貨の交換サービスが全面・一部停止に追い込まれました。

一方でICOの詐欺的被害が拡がっていることによる一時的規制という見方も政府の声明から読んで取れます。そのため中国は改めてライセンス制を導入するのではないかという予想もあります。

»ICOの現状と未来のブロックチェーンエコノミー

大きなマイニング勢力を持つ企業が多くある中国ですので、彼らの今後の仮想通貨に対する法整備に注目です。

世界の仮想通貨の法律その4:韓国

韓国の金融規制当局はあらゆる形のICOを禁止しています。仮想通貨の法的制限はありませんでしたが、2017年に取引所登録時の実名認証が義務化されました。以前はメールアドレスさえあれば簡単に登録可能でした。

また、海外送金やマネーロンダリングなどを防止するために、国が継続的にモニタリングすることを発表しました。

他にも、取引所の本人確認システムの厳格化や、違法性が疑われる取引や口座の記録または報告の義務化を盛り込む予定で、着々と法整備が進んでいます。

世界の仮想通貨の法律その5:ロシア

ロシアではビットコインは貨幣代替物として扱われており、「個人や法人によって用いられてはならない」とされていました。

2017年にロシア中央銀行がビットコイン取引所へのアクセスをブロックすると発表しましたが、プーチン大統領は不必要な規制を作らないように中央銀行へ指示しました。

他国の例を参考にしながら、法整備を進めています。おそらく取引所のライセンス制が導入されるのでは、との見解が強いです。

まとめ

このように仮想通貨への法律見解は、国によって方向性や法整備のスピードが異なっています。

新しい技術なので、これからも議論や失敗を重ねながら法整備が進んでいくことでしょう。

参考リンク:wikipedia

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