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ブロックチェーンが実現するスマートライフ | Blockchain EXE in シンガポール – 8.16

投稿日:2018年9月6日 更新日:

ブロックチェーンとスマートライフへのエンパワーメント

仮想通貨の価格への加熱は落ち着きながらも、ブロックチェーン事業に参入するスタートアップ・大企業は増えています。

政府・民間の先進的な連携が進んでいるシンガポールで実績を持つブロックチェーン企業(Ocean Protocol、GSE Network)と、と日本でブロックチェーンプロジェクトを進めている企業(日立製作所、クーガー)がコラボレーションして「Blockchain EXE in シンガポール」を開催しました。

  • スマートライフにおけるデータシェアリング | Mike Anderson, CTO of DEX, Founding Team of Ocean Protocol
  • GSE Networkが実現するシェアリングエコノミー | Harry Toh, Head of Business Development at GSE Network
  • ブロックチェーンを活用した生体認証「PBI」 | 長沼健, 日立製作所 リサーチャー
  • オートメーション世界への適応, スマートシティと“Connectome” | 石井敦,クーガー CEO
  • ブロックチェーンがAIの信頼を形成する | 石黒一明, クーガー リードブロックチェーンエンジニア
  • パネルディスカッション

スマートライフにおけるデータシェアリング | Mike Anderson, CTO of DEX, Founding Team of Ocean Protocol

Mike Anderson | Chief Technology Officer of DEX and Founding Team Member of Ocean Protocol.
ソフトウェアエンジニアやデータサイエンティストなどの経験をもとに、Ocean Protocolの創業メンバーおよびDEXのCTOとしてビジネス開発、技術開発を行っている。データクラフトの創業者。
起業前はマッキンゼーでアソシエイト・パートナーとしてキャリアを積み、数多くの政府や大企業プロジェクトに従事。

ドイツ・ベルリンに本拠地を置き、シンガポール政府とのパートナーシップを結んでいるOcean Protocol。彼らのチームの一つであるDEXからCTOのMike氏に「次世代のシェアリングデータ・サービスに向けたエコシステムの構築」についてお話していただきました。

AI業界の課題

  1. 優秀なAIリサーチャーでも、十分なデータセットを持っていないため、アルゴリズムの検証を十分に行えない。
  2. 政府は国民のあらゆる情報を持っていながら、データの有効活用ができていない

Ocean Protocolでは、これらの課題をブロックチェーンを使って解決するためにプロジェクトを進めており、「非中央集権化されたオープンなAIデータプロトコル」を開発しています。

スマートライフを実現するためには、一つの業種・企業に縛られない、あらゆるデータが必要になります。シンガポール政府との連携を通じて、Ocean Protocolはブロックチェーン x スマートライフの実用化を目指しています。

GSE Networkが実現するシェアリングエコノミー | Harry Toh, Head of Business Development at GSE Network

Harry Toh, Head of Business Development at GSE Network
シンガポール国立大学卒業。ユニコーン企業となったゲーム会社で創業時のプロダクトマネージャーを務めた。またシンガポールの投資家や大企業とのパートナーシップの形成などをおこなってきた。
現在、GSE Networkでグローバルビジネス開発をリードしている。

世界有数のTech企業とのパートナーシップ

Mobikeと並び、中国最大手シェアリングサイクルであるOfoとシンガポールでブロックチェーンサービスを展開しているGSE Network。その他にもUBERやAirbnbといったシェアリングサービスとのパートナーシップを結んでいます。

グローバル単位でシェアリングエコノミーを拡大していくためには、「高い手数料」,「信用スコアのギャップ」,「企業の断片的な独占」,「リスク管理」など様々な課題を解決していく必要があります。GSE Networkはブロックチェーンの仕組みを利用して、信用する第三者を必要としないトラストレスなシェアリングエコノミーの構築を目指しています。

ブロックチェーンxシェアリングサービスのポイント

  • Decentralized App Layer (DApp)
  • Decentralized Service Layer (DService)
  • Public Chain Layer (GSENetwork)

また、GSE Networkはインセンティブ設計やネットワーク効果を活用することで、グローバルなシェアリングサービスの展開を進めているそうです。

ブロックチェーンを活用した生体認証「PBI」 | 長沼健, 日立製作所 リサーチャー

長沼健 | 日立製作所 研究開発グループ セキュリティ研究部所属
モバイルアプリケーション、GPS利活用、車載無線セキュリティ、医療データ分析を専門分野とした研究開発に取り組む。平行して、これらに関係するセキュリティ技術、暗号技術の開発に従事。2014年より暗号通貨、ブロックチェーンの研究開発に携わり現在に至る。

ミスタードーナツで生体認証システム「PBI」の実証実験も行なっている日立。

今回、生体認証システム「PBI」がスマートシティにどのように活用できるかについてお話していただきました。

指紋認証は改ざんが容易であるとして、セキュリティの脆弱性がこれまで課題とされてきました。PBIは人間の静脈を用いるため生体認証です。そのため高いセキュリティを保った個人認証を行うことができます。日立では、スマートフォンなどの身近なデバイスを通じて、それらの認証が誰でも簡単に使えるように開発を進めています。

オートメーション世界への適応, スマートシティと“Connectome” | 石井敦,CEO at クーガー

石井 敦 | クーガー CEO
IBMを経て、楽天やインフォシークの大規模検索エンジン開発。日本・米国・韓国を横断したオンラインゲーム開発プロジェクトの統括や進行。Amazon Robotics Challenge トップレベルのチームへの技術支援や共同開発。ホンダへのAIラーニングシミュレーター提供、NEDO次世代AIプロジェクトでのクラウドロボティクス開発統括などを行う。現在、AI x ロボティクス x IoT x ブロックチェーンによる応用開発を進めている。

日本の通信企業最大手の一つであるKDDI社とEnterprise Ethereumを活用したスマートコントラクトの実証実験を行う実績を持つクーガー。スマートシティ開発が進んでいるシンガポールにおいて、クーガーが開発を手がけているConnectomeがどのような役割を果たすのか、現実世界の課題と照らし合わせながら未来構想についてお話していただきました。

はじめにクーガー CEO石井氏より、世の中がどのようにスマートシティ化しているのか。また、その構造的限界や課題点についてのお話点がありました。

スマホだけでなく、あらゆるデバイスが通信するようになった場合、人間の処理能力では追いつかないケースが増え、結果的にAIのようなサービスの自動化が加速していくというお話でした。

ブロックチェーンがAIの信頼を形成する | 石黒一明, クーガー リードブロックチェーンエンジニア

石黒 一明 |クーガー リードブロックチェーンエンジニア
高校卒業後、映画監督を目指してロサンゼルスへ留学。大学へ通いながらLAのクラブやバーでDJを始め、ハリウッドのクラブでレギュラーDJとして本格的に活動。DJ活動の中で音楽・映像用のプログラム言語をライブで使用したのをキッカケにプログラミングを始める。 日本に帰国後、CTI関連のベンチャー企業で技術統括を務める傍ら、ブロックチェーン関連の技術開発を独学。クーガーにて「Connectome」の開発を進めている。サンフランシスコで開催されたBlockchain EXEでの登壇、Ethereum技術者の世界大会「EDCON」への登壇など、海外でも活動。ドイツ発のブロックチェーン「BigchainDB」のコントリビューターでもある。

石黒氏はクーガーでリードブロックチェーンエンジニアとしてAIの学習システムを透明化する「GeneFlow」の開発を進めています。石黒氏はEnterprise Etherum Allianceの日本支部代表も務めており、企業のブロックチェーン活用を積極的に進めています。

企業がブロックチェーンを導入する際の課題の一つとして、プライバシー問題があります。その中でどのようにプライバシーを保護し、透明性を担保していけるのか、実際に開発中のデモ映像を通じて解説していただきました。

パネルディスカッション

「新しいテクノロジーと世代間格差(特に高齢者)の課題をどのように解決していくべきか」

Mike氏、Harry氏は「データ学習の観点から、センサーを用いることで人々から受動的にデータを取得することがキーになる」とのことでした。

また石井氏は機械と人間を繋ぐインターフェースの重要性を唱え、Connectomeで開発を進めているバーチャルヒューマンが現実世界でどのように活用されていくのかを説明しました。

「コミュニティ形成や社内での基準作りの際に何か意識していることはあるか?」

Ocean ProtocolのMike氏は「”オープンソース”や様々なコミュニティの参加者がやる気になるようなツール作りや環境づくりなどが重要」と述べていました。

ブロックチェーンの実活用に向けて

短い時間の中、最後まで質問がとまらない程、非常に熱気のあるイベントとなりました。イベント後も大企業やスタートアップ、大学教授など、様々な参加者が登壇者に質問しており、翌日に事業連携に関するミーティングが開かれる程でした。シンガポールはスタートアップに寛容な文化が根付いており、あらゆることがスピーディーに動いているといった印象を受けました。

このような環境はブロックチェーンのような新しいプロジェクトを始めるスタートアップにとっては非常に働きやすく、ブロックチェーンの様々なユースケースが生まれると思います。

日本でも海外の良いところを積極的に取り入れることができるように、Blockchain EXEはグローバルなコミュニティ活動を広げていきたいと思います。

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