莫大な利益を生み出す仮想通貨取引所の仕組みと仮想通貨の価格の決まり方

仮想通貨の知名度が向上していく中、取引所のハッキング問題から大手企業が取引所を買収するなど、市場の成熟化に向けて大手企業の参入も増えています。取引所のハッキングによる消費者への返済スピードや返済能力から取引所の生み出す莫大な利益にも注目が集まりました。

仮想通貨の取引所はどのような仕組みで、どのように価格が決まっているのでしょうか。

仮想通貨取引所とは

取引所は、仮想通貨の売買が行われる場所です。仮想通貨自体は、取引所などを通さずに個人同士で売買することも可能なのですが、売買できる相手を自分で探すのは、実際にはとても難しいことです。そのため、取引所を利用することで、簡単に売買ができるようになっています。

仮想通貨の取引所は、2017年10月から登録制となり、「仮想通貨交換業者」に登録しないと新しく開設することができません。代表的な取引所には、bitbank(ビットバンク)、bitFlyer(ビットフライヤー)などがあります。取引所によって扱っている通貨の数は異なってきます。

仮想通貨の価格の決まり方

取引所では、「オークション方式」という方法で、仮想通貨の価格が決まります。オークション方式とは、通貨を売りたい人と買いたい人の注文の中から、双方の条件が合う注文同士で売買が成立していきます。売り注文に対して、より高い買い注文がマッチングされます。これは価格優先の原則と呼ばれます。同じ価格で注文が行われた場合には、取引所が受け付けた時間のより早い注文が優先して売買が成立します。これは時間優先の原則と呼ばれます。

仮想通貨を買うことのできる場所として、取引所の他に「販売所」があります。販売所の場合は、販売所が提示した価格に対して、買いたい人が注文を行います。これは「マーケットメイク方式」と呼ばれています。bitFlyerやCoincheckのように、取引所と販売所のサービスを同時に行っている業者もあります。

仮想通貨取引所の収益構造

取引所では、通貨を売りたい人と買いたい人同士で取引を行うため、取引所はそれを仲介するだけです。取引所は仲介する対価として、ユーザから取引手数料を受け取ります。

売買取引が成立した場合に支払う「売買手数料」のほか、仮想通貨を現金に換えたい場合には、日本円に交換してもらい銀行口座に入金してもらうための「入出金手数料」などがあります。

取引所は、このように主に手数料ビジネスで利益を生んでいるのです。手数料の価格は、取引所によって異なります。

販売所も同時に行っている業者の場合は、自ら仮想通貨の売買を行い、顧客からの買い注文が入ったら自分の持っている通貨を販売し、売り注文が入ったら自己資金で購入します。ここで利ざやを取ることで、利益を生み出すことができます。

bitflyer社の業績

コインチェック社の業績

まとめ

いかがでしょうか?バブルで一過性の盛り上がりはありましたが、取引所のビジネスモデルは非常に高い利益率を生み出している特徴があります。取引所に参入する企業が多い理由も見えてきたのではないでしょうか。

一方、法律の不安定さやセキュリティ対策など、仮想通貨取引所にはリスクはつきものです。今後も取引所へのハッキングはつづていくと同時に取引所が一般消費者の信頼をどのように得ることができるのかに注目していきたいです。

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