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【Blockchain EXE #19 ブロックチェーン導入企業ユースケース特集5】ディスカッション:日本はブロックチェーンの技術大国になれるのか?

投稿日:2019年11月14日 更新日:

【ブロックチェーン導入企業 ユースケース特集】日本はブロックチェーンの技術大国になれるのか? | Blockchain EXE #19

19回目となるBlockchain EXEのテーマは『企業 x ブロックチェーンのユースケース特集』。

ブロックチェーン導入企業からゲストをお招きし、日本のブロックチェーン産業の現在地と成長未来を様々な視点からお話しいただきました。

目次

【Blockchain EXE #19 ブロックチェーン導入企業ユースケース特集5】ディスカッション「日本はブロックチェーンの技術大国になれるのか?」

石井氏:今回は「エンタープライズとブロックチェーン」というテーマでしたが、エンタープライズで特に重要なデータ収集やコンソーシアムのメンバーを募る上でのインセンティブ設計はどのように考えていますか?

田原氏:コンソーシアムに入っていただく企業には自分たちの情報がお互いにどういったビジネス上のメリットがあるのかを考えてもらう必要があると思います。

那須氏:LINEがこれまでbotを普及させた流れと同じように、LINK ChainはdAppを作るところから始めました。dApp作成を呼びかけて事例が増えていくうちに企業側から声がかかり、アライアンスを組んでいく形を取っています。

大橋氏:情報共有のインセンティブ設計は難しいと考えています。サプライチェーンのフローの中で共通の課題認識を持っている人がプラットフォームを形成する必要がまずあるのではないでしょうか。

石井氏:持っているデータ量に差があるプレーヤーが同じプラットフォームにいるとメリットのある会社とそうでない会社が出てきてしまうと思いますが、不動産業界はどのような状況ですか?

松坂氏:不動産業界は会社ごとに持っている情報量、価値の基準が異なるので情報の売買が複雑です。例えば一軒あたりいくらといった価値の付け方は難しいところです。

日本と海外のブロックチェーン事業の違い

伊藤氏:テーマが「日本はブロックチェーン大国になれるのか?」ということで、自分たちが取り組まれている領域で日本と海外を比べた時の差があれば教えて下さい。

田原氏:自社はドメスティックな事業が多いので海外との対抗意識はそれほどないのですが、国内における最大の情報基盤ができれば、それは海外には真似できない島国ならではの強みなのではないかと思います。

那須氏:講演中に紹介したPlasmaは実は日本の会社が推進していて、若い社員が世界各国から資金集めに勤しんでいるのでとても将来が楽しみだと思います。

大橋氏:ブロックチェーンを使ったサプライチェーンが進んでいるのは主にASEANで、それはデータを改ざんされるリスクが高い地域であるためだと言われています。しかしブロックチェーンのメリットを改ざん性の側面でしか見ていないと、日本のような改ざんリスクが低い国でブロックチェーン大国を目指すのは難しいと思います。

松坂氏:不動産の情報産業の面で見ると日本はオープンデータの進んでいる欧米に劣っていると思います。しかしブロックチェーンの技術面に関しては、技術力がなくて前に進めないといった課題は今のところないように感じます。

石井氏:これから少子高齢化や東京オリンピックで日本に外国人労働者が増えてくる中、これまで日本人同士の阿吽の呼吸や前提知識で説明できたことを外国人の人も受け入れられるようにする仕組みを作る必要性がでていると思います。これは日本人が得意な均質化とブロックチェーンを組み合わせたユースケースが海外に輸出されるチャンスとも捉えることができるのではないでしょうか。

企業に”ブロックチェーン”に振り向いてもらうために

伊藤氏:企業に所属しながらそれまで注目されていなかったブロックチェーン事業にどのように興味を持ち、仲間づくりや社内の障壁を乗り越えたか、エピソードがあればお聞かせください。

田原氏:積水ハウスはベンチャー企業との議論がきっかけとなって日経の講演会に呼ばれる機会があり、そこで既にKDDIと事業提携があった日立にお声がけいただき、3社で事業を始めることになりました。社内の障壁としては上層部が同業他社との情報共有を好まない傾向があるので、そのメリットについて追求する必要があると考えています。

那須氏:P2Pのネットワークで分散ストレージができる新規事業という点に興味を持って自分から手を挙げました。元々所属していた分散ストレージのチームにはブロックチェーンに乗り気でない人が多かったので、共同で開発していた韓国側のチームから技術者が流れてきました。

大橋氏:以前ビックデータを担当していた時に、大企業が情報占有するばかりで中小企業がデータ活用で大企業に打ち勝つという目標が達成できなかったことがありました。しかしブロックチェーンは横並びでデータを共有して共通の目標を達成するというモチベーションがあるので始めました。社内ではスラックで随時新しい事業構想を共有して仲間を集めています。

松坂氏:ブロックチェーンは新しいプロジェクトを立ち上げるに当たって個人的な興味から始めました。今でもブロックチェーン専業のエンジニアがいないので、就労時間の20%を自己研磨に使える社内ルールを使って自分で勉強しています。最初は社内通貨の開発から始めていきました。

企業間ブロックチェーンのエコシステム設計

石井氏:エンタープライズでブロックチェーンを最大化するに当たって最も重要と言えるのが、可能な限りオープンなプラットフォームを構築して加入者と退出者をスムーズに動かす仕組みだと思いますが、皆さんはどうお考えですか?

田原氏:不特定多数の事業者が入ってくるのが善か悪かは一概には言えませんが、何かしらの審査はあってもいいのではないかと考えています。やはりそこでも重要なのはプラットフォーム内のメンバーに有益なビジネスを提案できるかどうかだと思います。

那須氏:我々が運営しているプラットフォームは最終的にはフルオープンを目指していますが、初期段階は耐性をつけるために社内運用から始めます。そこから段々コンソーシアムを組んでいき、危険なものが入ったらその都度対処していくしかないと考えています。

大橋氏:エンタープライズとなると何かしら共通の目的があれば来るもの拒まずの姿勢は重要だと思います。しかし最低限のルール設定、特に加入する際、退出する際のルールをしっかり決めることは徹底する必要があると考えています。

松坂氏:不動産業界としては個人情報レベルの情報共有が必要になって来るのでコミュニティ内で正しい行動を取ってもらえるようなインセンティブ設計には力を入れて、フルオープンなプラットフォームを目指していこうと考えています。

まとめ

今回はブロックチェーンの社会実装をリードしている各企業から講演者をお呼びして、企業におけるブロックチェーンの現状や今後の課題についてお話ししていただきました。

ブロックチェーンは、エンタープライズに限らず、社会の中で散らばった要素を一つに繋げることで新たな価値を生み出すことが期待されています。新たなプラットフォームを自分で作る、または既存のコミュニティに入るなど、今後コミュニティの流動性が上がっていくことで社会に浸透していくのではないでしょうか。

今回のBlockchain EXEは『実ユースケース』に焦点をあて、実際のリアルな情報をたくさん知ることができました。次回のBlockchain EXEもお楽しみに。

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