インターネット上でハッキングを防ぐ事はほぼ0%!高まる仮想通貨の資産管理リテラシーの重要性

ブロックチェーン技術に対する投資など熱を帯びてきているものの、取引所のハッキングなど、社会への実用化には多くの課題があります。その中で、必然的に注目しなければいけないのがデジタル資産の管理です。

今回は通貨のウォレット管理に焦点を絞って、資産管理について考えていきます。

  • 終わらない取引所へのハッキング
  • ブロックチェーン反対派と賛成派の意見
  • なぜ取引所はハッキングされるのか
  • 資産を安全に管理するために

終わらない取引所へのハッキング

9月14日、日本の仮想通貨取引所の一つである「Zaif」がハッキングを受け、70億相当の仮想通貨が流出しました。1月のCoincheck事件の580億円の流出額と比べると金額は少ないですが、やはり70億円という流出被害は非常にダメージが大きいです。

また日本だけでなく、過去に海外でも取引所へのハッキングは起きています。

ブロックチェーン反対派と賛成派の意見

これらの事件を受け、「やっぱり仮想通貨に手を出しているやつはバカだ」「仮想通貨なんて危険に決まっている」という仮想通貨(やブロックチェーン)反対派の意見は勢いを増していきました。

一方、仮想通貨(やブロックチェーン)賛成派の人たちの中には「取引所とブロックチェーンは関係がない。ハッキング=仮想通貨否定をしているやつはバカ」「何も勉強をしていないクセに口を出すな」という人もいました。

結論どちらも間違いであり、どちらも正しい

お互いの意見は間違いではありませんが、正しくはありません。

ブロックチェーンは非常に大きなポテンシャルを持つ技術ではありますが、仮想通貨が社会に普及しなければブロックチェーンもスケールしません。そのためには資産の十分な安全管理および正しいリテラシーが身についていく必要があります。そのため、今は解決すべき課題が多数あることは間違いありません。

なぜ取引所はハッキングされるのか

Coincheck社へのハッキングが話題になった際、”ホットウォレット”というキーワードが頻繁に使われました。

ホットウォレットとはインターネットに接続された、取引所の入出金が可能な状態の事を指します。一方、コールドウォレットとはオフライン環境で資産管理されている状態です。そしてCoincheck社は資産管理の大部分をホットウォレット上で管理していたことが原因で、巨額のNEMが流出してしまい、Coincheck社の管理体制に対して多くのバッシングが起きました。

それなら『資産の全てをコールドウォレットで管理すべき』と思う人もいるかもしれませんが、コールドウォレットでの運用は多くの時間やお金がかかり、特に大量のユーザーを抱える企業にとって現実解にはなりえません。

また、仮にインターネットに接続していなかったとしても、インターネット接続時にハッキングを受ける可能性は誰にでもあります。

あなたが何気なくアプリをインストールした際にアプリにウィルスが仕込まれていたり、偽のフリーwifiを飛ばして通信を傍受したり、amazonやメルカリでウィルスを仕込んだハードウォレットを出品したり、、、

つまりインターネットとハッキングはイタチごっこの世界です。ブロックチェーンに対するハッキングは理論上困難ではありますが、周辺技術含む全てが安全と言い切る事は難しいです。

技術力と資金力で世界トップレベルのFacebookでさえも、個人情報の流出を防ぐ事はできませんでした。そんな中で取引所に”完璧な管理”を求める事は非常に難しく、ユーザー個人の資産管理リテラシーとそのサポートは非常に重要な役割を持ちます。

資産を安全に管理するために

完璧な答えはないからこそ、様々な資産管理が推奨されています。Googleの2段階認証などはセキュリティレベルを非常に高めるツールの一つですが、その分、面倒な作業でもあり、ユーザービリティは下がってしまいます。ユーザーそれぞれが、目的に応じて、自分にあった管理手法を選んでいくことが重要です。

ここではいくつかの資産管理サービスを紹介していきます。詳しい情報はプロダクトの公式HPをチェックしてください。

マルチシグウォレットのパイオニアBit Go

マルチシグ対応で有名なウォレットにはBit Goが挙げられます。マルチシグによるセキュリティ対策は安全な資産管理として有効な手段の一つです。ただ、こちらも完璧ではないので、利用上の注意点をよく知った上で使うようにしましょう。公式HP

多数の通貨を取り扱うInfinito Wallet

Infinito Walletは最も多くの通貨を取り扱われているモバイルウォレットです。そのため投資家に対するユーザービリティが非常に高いのが特徴です。また技術者からの注目が高まっているCardanoのADAが最近導入されました。分散型ウォレットを採用し、パスワードやユーザーデータはユーザー所持となっています。公式HP

コールドウォレット代表格、TREZOR(トレザー)

先ほど説明したように、インターネット接続を極力少なくすることでハッキングリスクを回避する事ができるのがコールドウォレットの大きな特徴です。しかし、Amazonなどで正規品として売られている物の中には偽物もあるため、公式サイトで購入するようにしましょう。公式HP

ビットコイン専用のGreen Address

Green Addressはマルチシグ対応をしており、秘密鍵を完全に自分で管理(自己責任)できる点でセキュリティの優れたビットコイン専用ウォレットです。しかし、セキュリティが強固である一方、ビットコインしか扱えないため、色々な通貨を取引したい人にはあまり向いていないかもしれません。公式HP

サイバーセキュリティの重要性とインターネットリテラシーの向上に伴う仮想通貨管理

このようにウォレットにも管理の仕方や特徴が様々です。他には紙による秘密鍵の管理もあります。

インターネットが普及して何年も経ちましたが、まだまだセキュリティ意識は高めていく必要がありますが、時代とともに必然と情報セキュリティに対する感度は高まっていくかもしれません。

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