はじめに

Blockchain EXE × Consensysで開催したミートアップの前日に「Latest in Crypto Currency, Bitcoin and Blockchain discussion」というイベントがあったので参加してきました。

参加予定者が1000人を超え、「なんだこのイベントは??」と気になったため様子を見に行ってきました。会場はタイムズスクエアからUBERで10分ほどのクラブです。10分ほど遅れて行った頃には既に長蛇の列ができていました。

中に入ると、クラブということもあって、うるさかったです(笑)エンジニアっぽい人に「Here is no education f〇〇k!!」と言われました。なんとなくそんな気はしていましたが、本当に「No education」のイベントでした(笑)

とはいえ、ミュージカルを見るのを我慢して、せっかくイベントに来たので色々なニューヨーカーたちと話をしようと思い、クラブの騒音の中、声をガラガラにしながら、いろんな人とお話をしてきました。

このイベント(また、その他の生活)で感じた事をレポートしていきます。

▼目次

  1. 金融の街ニューヨークと仮想通貨
  2. 技術レベルとスタートアップ
  3. 自由を信じる国であるからこその仮想通貨への熱狂
  4. 仕事の流動性の高さによる未来思考
  5. まとめ

金融の街ニューヨークと仮想通貨

やはり金融街であるニューヨークでは仮想通貨投資を楽しむ人は非常に多かったです。トレーダーも一定の割合来ていて、「オススメのコインを教えてくれ」「日本でICOする通貨はなんだ?」とういうことを聞かれました。

投機系の人の場合、ナイストゥミーチューの後の一言目は「何のコインを持っているんだ?」です(笑)この会場に来ていた70%ぐらいの人は投機のみに興味があるという印象でした。

中学生のような若者から、仕事を引退した人まで様々な人が熱心に通貨について語っていました。もちろん「No Educationです」

あるいはエンジニアのリクルートのために来ている投資家や起業家もいました。

ブロックチェーンの技術レベルとスタートアップ

しかし、投機としかみていない人だけかと思いきや、ブロックチェーンに興味がある、技術系の人も30%程度いました。会社でブロックチェーンを開発しているということではなく、これからこの分野で仕事をしたいという人や趣味でブロックチェーン技術に興味を持っているというプログラマーでした。

中には会社をクビになった後、自宅にあるゲーム開発に使っていたCPUを使ってマイニングの受託をやっているという人もいました。

プログラマー達は仮想通貨投資に熱狂しすぎている人たちを冷ややかな目で「あいつら何も考えてねーぞ」「価格に発狂している頭のおかしい人」などと言っており、日本と似たような状況です。「なんでこのNo Educationなイベントに来たの?」と質問すると「完璧なイベントなんてないだろ?こういうところに来なければ誰にも会えないし、実際いい出会いもある」とイイことを言われました。

日本の暗号通貨系のイベントに出たことがないので比較はできませんが、アメリカでは投資だけではなく、技術に対して価値を感じている人も結構こういう通貨系のネットワーキングイベントに参加しているんだなーと思いました。

自由を信じるアメリカであるからこその仮想通貨への熱狂

「規制が強くなったらどうする??」という質問をすると「アメリカ(特にニューヨーク)は自由の国だし、ビットコインはその自由を体現する」というような答えが返ってくる事が非常に多かったです。宗教や文化がニューヨーカーたちの投資に影響を与えているという印象を受けました。

「この1時間にお金を使う代わりにビットコイン買ったらどうなるか?6ヶ月後に働かなくてよくなるかもしれないんだぜ」とアメリカンドリーム的な事を語ってくれるおっちゃんもいました。

仕事の流動性の高さによる未来思考

帰りのUBERの運転手も同様にアメリカの自由とビットコインの自由について語っていました。

UBERの運転手と会話をしている時に

ブルックリンって今も治安悪いの?

まったく危なくないよ。ほら、この時間に外を走っている人が見えるだろ。危険ならそんな事はできない。

(後ろから大音量の音楽を流した車がきた)

これもニューヨーク。とにかく自由に好き勝手やる奴が多い。日本はもっと落ち着いていて良いだろ。

日本はシャイな人が多いから静かってのもあるよ

日本人がシャイなのではなく、ニューヨークの奴らが異常なんだよ(笑)

でも、お前もニューヨーカーだ。ニューヨークには多くの人が集まって、そして出て行く。俺みたいに10年以上住んでいる人もニューヨーカーだが、彼らとは違う部類だ。

彼は金融トレーダーを辞めた後、2年前ぐらいからビットコイン投資を始めたみたいで、今はUBERの運転手をしながら、自分でブロックチェーンの勉強をしてるらしいです。「明日(Blockchain EXEの)イベントあるからくる?」と聞いたら是非行きたいと言われ、メールアドレスを渡されました。

UBERの運転手がテクノロジーにこれだけ興味を持っていることに驚きました。仕事をリストラされた人や退職した人と話す中で、日本よりはるかに会社をクビになりやすいアメリカであるが故に、未来に対する生存本能として、可能性のある分野に興味を持っているという印象をイベントや生活している中での会話で感じました。

日本はようやく「銀行や公務員は安泰」というステレオタイプマインドが崩れてきましたが、アメリカ(ニューヨーカー)は”仕事”と”未来”に対する生存意識は非常に強いなと感じました。

まとめ

ニューヨークにConsensysオフィスがあることからもわかるように、ニューヨークのスタートアップは増えており、盛り上がっています。一方でブロックチェーンスタートアップはまだまだというのを現地の開発者も言っていました。

「シリコンバレーの方が進んでいる?意外とそうでもない?AI系スタートアップばっかり?」

「シリコンバレーの方が進んでいるが、ブロックチェーンはまだそこまで進んでいない。AIスタートアップはカオス状態になっている」

アメリカはすごく進んでいるのかなという印象を持っていたけど、技術面では圧倒的な差は感じませんでした。ただ、IT分野は1人の天才が世の中を変えてしまう事もあるので、アメリカの上位層と日本の上位層はどれだけ違いがあるのかはわかりません。少なくとも、日本とアメリカのマジョリティ層に大きな違いは感じませんでした。

ブロックチェーンでビジネスをどのように展開していくかは、経営スタイルによりますが、まだまだ未成熟の市場であると思います。

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