ブロックチェーンが作り出すシェアリングエコノミーの未来

ブロックチェーン関連分野における技術共有、発展、応用に重きをおいたMeetupイベント、Blockchain EXE第8回が、Lifull Hubにて行われました。

今回のイベントのテーマは「ブロックチェーンが作り出すシェアリングエコノミーの本質とは」です。

EXE#8のイベントレポートをお届けします。以下、敬称略

▼目次

ブロックチェーンとシェアリングエコノミーの相性 | 石井 敦 クーガーCEO

石井 敦 | クーガー株式会社 CEO
IBMを経て、楽天やインフォシークの大規模検索エンジン開発。日本・米国・韓国を横断したオンラインゲーム開発プロジェクトの統括や進行。Amazon Robotics Challenge トップレベルのチームへの技術支援や共同開発。ホンダへのAIラーニングシミュレーター提供、NEDO次世代AIプロジェクトでのクラウドロボティクス開発統括などを行う。現在、AI x ロボティクス x IoT x ブロックチェーンによる応用開発を進めている。

ブロックチェーンが変えるシェアリングエコノミーの概念

シェアリングエコノミーは「所有」から「使用」に概念が変わります。そして皆さんがご存知のようにシェアリングエコノミーの代表格が Airbnb やUberになります。それまで自分の家を貸すという概念はありませんでしたが、個人の家や車を貸すという事が可能になります。

シェアリングエコノミーにとって重要な事は不特定多数の人の間でそれらを安心して利用できるということです。ここで絶対的に必要なのは信頼です。信頼がなければこれらのサービスは成り立ちません。

ブロックチェーンが作る信頼

そこで Airbnb やUberの場合ユーザーの信頼はどこで担保しているかというと企業になります。当然ですが、皆さんはAirbnbのホストを信頼していたり、Uberの運転手を信頼しているということはないでしょう。いきなり知り合った運転手を当然信頼できるわけがありません。

そこでブロックチェーンが信頼を担保してくれれば、サービスを提供することができるようになります。信頼を担保している Airbnb やUberのようなものがブロックチェーンの仕組みそのもので使う事ができる可能性があるという事です。

ブロックチェーンが直面する課題

ただブロックチェーンにも課題があります。一つはスピードの問題です。シェアリングエコノミーの場合、例えば1日に1回しか所有が入れ替わらないものであれば問題ないかもしれませんが、リアルタイム性が上がれば上がるほど、スピード面で問題が起きる可能性があります。

二つ目の問題はデジタルデータ以外の部分が極めて重要であるという点です。ブロックチェーンで所有者と利用者の信頼関係を作ったとはいえ、実際に使うものは車や部屋や自転車です。つまりこのデジタル空間にすべて完結しているわけではないのが、ひとつの大きな課題になります。

デジタル空間で完結するビットコイン

ビットコインがこれだけ信頼されてきたのは、デジタル空間内で送金や換金などほぼ全てが完結されているからです。デジタルデータ以外の部分をデジタルサイエンスや IoT を使って人の行動そのものをブロックチェーンに入れ、その人の動きをセンシングするなどして意図的な操作を入れない事が、シェアリングエコノミーとブロックチェーンで重要な概念となります。今回はそれらのシェアリングエコノミーとブロックチェーンを使ったビジネスで活躍されている方々に登壇いただきます。

イベント内容

おすすめの記事