海外でもハッキングが多発

とにかくハッキングが多い仮想通貨

2011/2014年のMt. Goxや今年起こったcoincheckの事件など、日本国内でもハッキングの事件は後を絶ちません。もちろんハッキング事件が多いのは日本だけではなく、世界中でもハッキング事件は起きています。

今回は、海外でどんなハッキング事件が起きてきたのか、その歴史を見てみましょう。

2012年9月 Bitfloor

被害総額 24,000BTC
時価総額 25万ドル

Bitfloorはアメリカの取引所でしたが、2012年9月、ハッキングの被害に遭いました。ユーザーに対して補償をしましたが、最終的には2013年4月には閉鎖を発表。ハッキングの原因は、ユーザーの秘密鍵をバックアップする際、オンライン上で暗号化せずに保管していたこと。

仮想通貨取引所は昔からハッカーに狙われているというのがよく分かる事例の一つです。

2014年3月 Poloniex

被害総額 97BTC
時価総額 55万ドル

現在も運営を続けている取引所、Poloniexは2014年3月に97BTCを盗まれる被害に遭っています。奇しくも、同年2月末にMt. Goxが破産手続きを申請した直後でした。Poloniex取引所の出金コードの脆弱性を狙われ、不正出金されました。運営は当初、全ユーザーの資産を12.3%削減すると発表しましたが、最終的には全額返済したそうです。

Poloniexはその後も「ハッキングがあったのでは?」と度々指摘されていますが、公式には認めていません。

2015年1月 Bitstamp

被害総額 19,000BTC
時価総額 500万ドル

Bitstampからは、日本円にして約6億円に相当する500万ドルのビットコインが流出しました。送金時に使用する公開鍵。その乱数の生成が不完全であったため、逆算が容易であり、秘密鍵が流出した可能性があります(公開鍵の生成の際に自身の取引であることを証明するために秘密鍵が含まれるのです)。

これはビットコイン自身の弱点であるRNG脆弱性を突いた攻撃であったと言えそうです。

2016年8月 Bitfinex

被害総額 120,000BTC
時価総額 6,600万ドル

大手取引所であるBitfinexも取扱い全体の36%にあたる6600万ドル、日本円にして71億円相当のビットコインの被害を受けています。Bitfinexはこれに対し、BFXという債務トークンを発行し、ユーザーに付与。同取引所は2017年に全トークンをBFXあたり1ドルで買い戻し終え、完済しました。

Bitfinexのこの対応には、様々な賛否があります。

2018年2月 BitGrail

被害総額 17,000,000XRB
時価総額 1億7000万ドル

今年に入ってからは、coincheckに続き、イタリアのBitGrailで当時時価総額ランキング24位の仮想通貨NANOが盗まれました。このハッキングの発表により、NANOは11.8ドル/XRBから10.4ドル/XRBまで急激に下落しました。

まとめ

仮想通貨にハッキングは付きもの

これまで見てきたように、仮想通貨取引所は常にハッカーたちに虎視眈々と狙われています。ユーザー自身の防衛策としては、すぐに取引するつもりのない仮想通貨はハードウェアウォレットなど自分で管理することが必要になりそうですね。(くれぐれも送金先アドレスを間違えてGOXしないように・・・)

Binanceでもハッキング疑惑

2018年3月8日、海外の大手仮想通貨取引所、Binanceがハッキングされたのでは?!と激震が走りました。これを受け、BTCは一時10%下落するなどの動きを見せたので、記憶にあたらしい方も多いのではないでしょうか。Binance騒動は、取引所がハッキングされたわけではなく、ボットが乗っ取られたことが原因で、不正にPumpしたため、自動アラームによって停止したようです。

結局、ハッカーは利益を手に入れるどころか、ハッカー自身の資金もBinance Charityへ寄付されるという結末になりました。

一刻も早く、仮想通貨に対する社会基盤が成熟することを願うのみです。

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